アルミの表面処理は、アルミニウムの耐食性や美観、機能性を向上させるために行います。代表的な方法としては「アルマイト処理」「塗装」「電解研磨」などがあります。それぞれ特徴が異なりますので、以下でしっかりと理解しておきましょう。
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幅広い分野で活躍するアルミですが、使用する環境によっては表面処理を行う必要があります。アルミのおもな表面処理方法としては、アルマイト、化成処理、メッキ、塗装の4つ。簡単に解説していきましょう。
アルミの表面処理として、メジャーな方法がアルマイトです。電気の伝導性を持っている液体に素材を入れ、電流を流すことで酸化被膜を表面に形成します。錆に強い耐食性を得ることが可能です。
詳しくは下記ページをご覧ください。
科学的に酸化被膜を形成する表面処理です。アルマイト処理の酸化被膜よりも薄い膜であることが特徴です。
金属の被膜でアルミの表面を覆う表面処理です。メッキ加工により、強度の向上を実現します。
おもにハケやスプレーによって、樹脂被膜を付着させる表面処理です。アルミの耐久性を向上させるだけでなく、さまざまな色で塗装することで、好みの色に仕上げることが可能です。
一般社団法人 日本アルミ協会の「圧延・押出部門(二次加工)」会員名簿に掲載されている32社のうち、企業の公式サイト上でアルマイト処理・化成処理・メッキ加工・塗装加工すべての対応可否・事例の掲載があるかを調査しました。
(調査日2025年2月20日時点)
以下の7社が該当しましたので、表面処理加工が得意な会社として紹介します。
肉厚 0.2t~20.0t
URL | https://www.nihonshinkan.co.jp/ |
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本社所在地 | 埼玉県所沢市中野1234 |
記載なし
記載なし
URL | https://www.kobelco.co.jp/ |
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本社所在地 | 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通2-2-4 |
記載なし
記載なし
URL | https://www.nikkeikin.co.jp/ |
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本社所在地 | 東京都港区新橋1-1-13 アーバンネット内幸町ビル |
記載なし
記載なし
URL | https://www.fujisash.co.jp/ |
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本社所在地 | 神奈川県川崎市幸区鹿島田1-1-2 |
外径 1000mm以下、巾 最大370mm
URL | https://fuji-lm.co.jp/ |
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本社所在地 | 熊本県菊池市隈府1234 |
プレスサイズは16インチまで
URL | https://www.uacj-group.com/ |
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本社所在地 | 東京都港区東新橋1234 |
1000系(JIS 1070)、3000系(JIS3003)、6000系(JIS6061、6005C、6063)
外接円径は最大400㎜まで対応可能
URL | https://www.ykkap.co.jp/ |
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本社所在地 | 東京都千代田区神田和泉町1 |
おもにアルマイト処理のメリットについて解説します。
アルマイト処理の大きなメリットは、表面の硬度と耐摩耗性を向上させられる点です。部品・機械の摩耗や傷の発生を防ぐことに繋がります。
表面処理によって、腐食を防ぐことが可能です。長期間、機械や部品の美しい状態を保てます。
元々、アルミは電気が流れる金属です。表面処理を行うことで、絶縁性を付与できる点もメリットと言えるでしょう。電気を通さなくなるので、電子部品にアルミを使う際に活用されます。
熱伝導性の高いアルミですが、表面処理によって、熱伝導率が処理前の約3分の1に低下します。熱を伝えたくない箇所にも採用できるでしょう。
モバイルバッテリーや雑貨など、デザイン性を重視するアイテムに関しては、表面処理によって装飾性を向上させられる点もメリットです。色味の調整が可能なので、カラフルなアイテムにも重宝されます。
アルミにアルマイト処理を行うことで、耐食性や耐摩耗性、絶縁性向上を実現できるため、半導体部品や自動車部品をはじめ、光学部品、医療機器に採用されています。ほか、家庭用製品や装飾部品など、身近なところでも確認できるでしょう。
また、硬質アルマイト処理を施した素材は、自動車・航空機の部品にも使われています。
耐食性・耐摩耗性が向上するため、自動車部品や航空機部品、電子機器部品に活用されています。光沢があり美しいことから、装飾品や雑貨にも使われています。
コーティングを行うと、非粘着性や耐熱性、耐寒性、低摩擦性などが向上します。フッ素樹脂といえばフライパンを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、工業製品から食品用機器まで幅広く使用されています。
アルミに表面処理を施すことで、硬度向上や腐食防止、熱伝導率の低下など、さまざまな利点が生じます。表面処理は、アルミには欠かせない加工だと言えるでしょう。アルミの表面処理を検討しているのであれば、実績のある加工会社に依頼するのがおすすめです。自社のニーズに合った会社を見つけ、速やかに課題を解決してください。
アルミの研磨加工は、製品の表面を滑らかにし光沢を与える表面処理技術です。目的は外観を美しくするだけでなく、耐食性や熱伝導性、寸法精度といった機能性を高めることにもあります。表面を平滑化することで、アルミ本来が持つ特性がさらに向上し、製品の耐久性を高める効果も期待できます。
既存製品の改良や新製品開発において、より高品質な素材を求めるメーカー担当者必見! 代表的な二次加工展伸材である「管材」「板材」「線材」それぞれの領域で高い技術や深い知見を持つメーカーを紹介します。※1
※1 当サイトでは、一般社団法人日本アルミ協会の「圧延・押出部門(二次加工)」会員名簿に掲載されている32社を二次加工のアルミ加工会社と定義している。
(2024年4月18日調査時点)
参照元:https://www.aluminum.or.jp/about/memberlist/
※2 参照元:一般社団法人 軽金属学会 小山田記念賞(第58回・第59回) 参照元:https://www.jilm.or.jp/page-recognition0221
※3 2024年5月16日編集チーム調査時点。