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アルミ6000系・A6063

A6063とは?基本特性と化学成分

A6063は、アルミニウムにマグネシウム(Mg:0.45〜0.90%)とケイ素(Si:0.20〜0.60%)を添加した6000系(Al-Mg-Si系)アルミ合金です。押出成形性に優れた特性を持ち、建築用アルミサッシの定番材として広く流通しています。

熱処理によって強度の調整が可能で、T5処理では引張強さ約190MPa、T6処理では約240MPaとなります。比重は2.7と軽量で、熱伝導率は約200W/mKです。表面に安定した酸化被膜を形成するため耐食性にも優れており、産業製品から日用品まで幅広い分野で採用される汎用的な構造用アルミ合金です。

A6063のメリット・デメリット

A6063の主なメリットは以下のとおりです。

  • 押出加工性に優れ、複雑な断面形状の成形が容易
  • アルマイト処理との相性が良く、均一で美しい外観が得られる
  • 耐食性が高く、屋外使用でも防錆塗装なしで長期間使用できる
  • 汎用材として流通量が多く、材料コストが安定し入手しやすい

一方、デメリットとしては以下の点が挙げられます。

  • 中程度の強度のため、高荷重構造にはA6061やA7075が適する場合がある
  • 150℃以上の高温環境では強度が低下する
  • T6状態での曲げ加工で割れリスクがある(O材やT5での加工を推奨)
  • 表面硬度が低く、傷がつきやすい

A6063の主な用途と加工方法

主な用途分野

A6063は幅広い分野で採用されています。建築分野ではサッシや窓枠、カーテンウォールの素材として広く使用されています。そのほか、鉄道車両の内装フレームや自動車部品などの輸送機器、FAフレームやコンベアフレームといった産業機械、照明器具やカーテンレールなどの生活用品、ソーラーパネル架台などにも用いられています。

加工方法と注意点

代表的な加工方法として、押出加工・切削加工・曲げ加工・溶接があります。押出加工は複雑な断面形状の形材製造に適し、寸法精度も高い加工法です。切削加工は被削性が良好ですが、工具への溶着対策として切削油やコーティング工具の使用が求められます。曲げ加工はT6状態では割れリスクがあるためT5やO材での加工が推奨されます。溶接はTIG・MIGが可能ですが、継手強度が低下するためボルト締結が適する場面もあります。

A6063の加工事例と他のアルミ合金との比較

A6063の加工事例

加工事例

引用元HP:塚原製作所公式HP
https://www.tukahara-ss.co.jp/blog/case17/

実際の加工事例として、A6063バー材(8×20×60mm)を用いた多数個取り切削加工があります。この事例では、専用治具とパレットチェンジャーを活用し、1ロットあたり72個を1工程で完成させる体制により、計18ロット・合計1296個の量産を実現しています。タップ加工では先に表裏の面取りを行ったうえでタップを通すことで、加工品質を確保しています。

参照元:塚原製作所公式HP( https://www.tukahara-ss.co.jp/blog/case17/

他のアルミ合金(A6061・A5052・A7075)との違い

A6061は同じ6000系でT6処理時の引張強さが約310MPaと高く、機械部品や構造材に適しています。A5052は5000系Al-Mg系で耐食性と溶接性に優れ、板金加工向きの合金です。A7075は7000系の超々ジュラルミンで、引張強さ約570MPaと非常に高強度ですが、耐食性に劣りコストも高めです。A6063はこれらと比較して、押出性・表面処理性・コストのバランスに優れる点が特長といえます。

まとめ

A6063は、押出加工性・耐食性・表面処理性・コストのバランスに優れた汎用アルミ合金です。用途や求める特性に応じて適切な材料を選定することが重要です。アルミ加工に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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※1 当サイトでは、一般社団法人日本アルミ協会の「圧延・押出部門(二次加工)」会員名簿に掲載されている32社を二次加工のアルミ加工会社と定義している。
(2024年4月18日調査時点)
参照元:https://www.aluminum.or.jp/about/memberlist/
※2 参照元:一般社団法人 軽金属学会 小山田記念賞(第58回・第59回) 参照元:https://www.jilm.or.jp/page-recognition0221
※3 2024年5月16日編集チーム調査時点。