A3004はJIS規格のアルミ合金であり、強度や成形性に優れる材料です。本記事では、アルミ合金「A3004」の特性や強度、加工性について詳しく解説します。A3004がどのような材質なのか、ジュラルミン(A2017)などとの違いや、具体的な加工用途、切削加工などを実施する際の注意点まで紹介します。
A3004は、アルミニウムにマンガン(Mn)とマグネシウム(Mg)を添加した「3000系」の非熱処理型アルミ合金です。一部で「A3004は超ジュラルミンである」と誤解されることがありますが、超ジュラルミン(A2024)やジュラルミン(A2017)は銅を含有する「2000系」の熱処理型合金であり、これらとは全く異なる材質です。A2017は強度や切削加工性に優れるものの耐食性に劣ります。一方、A3004は強度の面ではA2017に及ばないものの、純アルミの性質を受け継いでいるため、非常に優れた耐食性と成形加工性を持っているという決定的な違いがあります。
強度、成形性、耐食性といったA3004の基本特性について、代表的な3つの特徴を詳しく解説します。
3000系アルミ合金の中で一般的なA3003と比較して、A3004はマグネシウムが添加されているため、より強度が高くなっている点が特徴です。
非熱処理型の合金であるため、伸びや曲げといった成形性に優れています。また、塗料の乗りが良く塗装加工もしやすいため、外観重視の用途にも適しています。
純アルミの系統を汲むため耐食性に優れている点も大きな特徴です。この特性により、食品や飲料に触れる環境や、屋外の過酷な環境での使用にも十分耐えうる性質を持ちます。
A3004は優れた特性を活かし、様々な製品に使用されています。代表的な用途一覧を解説します。
高い耐食性と絞り加工性の良さを活かし、アルミ缶(飲料缶)の胴体や、様々な食品容器の材料として広く使われています。
優れた耐食性や塗装性の高さを活かして、建物の屋根板や外壁、ドアパネル、カラーアルミといった建築材料にも多用されています。
ブロック材からのマシニング加工やフライス加工を施すことにより、半導体製造装置の精密部品や各種産業機器にも使用されることがあります。
A3004を加工する上で、どのような加工法が向いているのか、また切削加工などを行う際に気を付けるべき注意点を解説します。
A3004は成形性が高いため、曲げ加工や溶接に向いています。また、マシニングセンタや旋盤を用いた切削加工・フライス加工も可能であり、幅広い加工方法に対応できます。
A3004はA2017などの快削アルミと比べると柔らかく伸びやすいため、切削加工時に構成刃先(溶着)やバリが発生しやすいリスクがあります。加工時は適切な切削油を使用し、目的に応じてA5052等との使い分けに注意してください。
A3004は、耐食性と成形性に優れた3000系アルミ合金であり、飲料缶や建築材、半導体部品など幅広く活躍します。A2017(ジュラルミン)との違いや、切削加工時の溶着・バリ等の注意点を理解し、適切な用途・加工法を選択してください。
既存製品の改良や新製品開発において、より高品質な素材を求めるメーカー担当者必見! 代表的な二次加工展伸材である「管材」「板材」「線材」それぞれの領域で高い技術や深い知見を持つメーカーを紹介します。※1
※1 当サイトでは、一般社団法人日本アルミ協会の「圧延・押出部門(二次加工)」会員名簿に掲載されている32社を二次加工のアルミ加工会社と定義している。
(2024年4月18日調査時点)
参照元:https://www.aluminum.or.jp/about/memberlist/
※2 参照元:一般社団法人 軽金属学会 小山田記念賞(第58回・第59回) 参照元:https://www.jilm.or.jp/page-recognition0221
※3 2024年5月16日編集チーム調査時点。